休日は仕事をするよりも読書をしよう。

休日は読書を習慣に

今日は書評というよりは、「休日に読書をすること」のメリットを改めて考えてみたいと思います。

休日の読書は忙しいサラリーマンにとって、結構継続が難しいと思います。子育て中ならなおさらで、意図的に時間を確保しないとできないちょっとした「贅沢な時間」です。僕自身ベンチャー企業のセールスマネジャーをやってますが、仕事を持ち帰って休日にすることになると、全くといって読書の時間を確保できません。

ただ、休日に仕事をすることは何の苦でもなく、むしろ楽しんでやっている方も多いと思います。僕も、前向きな仕事(特に未来に対する仕込みをするような仕事)についてはむしろ休日の集中できる環境でやったほうが生産性が高いと感じますし、ちょっと仕事をすることでそれが終わった後の過ごし方もなんだか充実しているように思います。

ただ、注意しなければならないのは、こういった状態は決して安定しておらず変動幅が大きいと言うことです。

仕事に対する感情は、実際のところ外部環境に左右されることが多いです。上司と意見が擦り合っているときは、未来のことを前向きに考えられますがそうではないときは、それに向き合っている時間はストレスに変わります。顧客の開拓がうまく機能しているときはプラスですが、顧客が減っているときはそうではない。

つまり、休日の過ごし方として「仕事」を習慣にしてしまうと、人生のトータルとしてのストレスコントロールが非常に難しいということになってしまいます。

それならば、休日と仕事は一切切り離して別のことを習慣化したほうが好ましいと思います。それを趣味としている人もいると思いますが、僕は読書を一つの軸にしたほうがいいと考えています。例えば、サーフィンや友人との飲み会を軸にしている人も、それに加えて読書をしたほうがいいということになります。

 

読書を習慣にすべき3つの理由

そう考える理由は3つあります。

 

1つ目は、複利で仕事に効いてくることです。僕の選書のスタイルとして「足元の課題の解決につながりそうな本」と「全然関係ないが興味ある本」を並行して読むことがあります。内容のインプット自体は、前者が足元の意思決定力を高めること、後者が未来の意思決定力を高めることを目的としています。

それだけではなく、読書を続けているということ自体が、論理的思考力を構造的思考力を養います。プロ野球選手で言うところのストレッチや素振りみたいな役割で、その行為自体が目的ではありませんが、実践の成果を高めたり、日々のルーチンの成果を安定化させるような効果のイメージです。

つまり、毎日の仕事や業務に効果があり、かつ未来に対しても投資しているということから投資でいう「複利」のような効果があると考えています。

 

2つ目は、続けやすいことです。1つ目で上げた仕事への効果という観点は、趣味に没頭することでもその思考プロセスを応用できたり、思考していること自体が素振り効果があると思います。

しかし、継続性の観点では読書に軍配があがります。読書は本さえあれば継続があります。有り難いことに本の量は人生で読みきれないほどありますし、個人の人生で枯渇するということもありません。

難易度も適切に上げたり下げたりすることが可能です。ロールプレイングゲームは難易度がプレイヤーのレベルに合わせて適切に上がっていくというハマりやすい仕組みを取り入れたものですが、読書もこれに近い形で実践可能です。個人で設定しなければならないという点でゲームよりやや面倒くさいですが。

幸運にも現在は、たいていのジャンルでも入門書やマンガ、youtubeによる解説動画などによってeasyモードで始めることができます。読書を習慣にするにはうってつけの時代です。

 

3つ目は、精神的な安定をもたらすという理由です。人生100年時代において、個人が抱える課題というのは本当に様々です。仕事だけではなくプライベートでも問題を避けて生きることは極めて困難です。

そういった問題に対する心構えは①同じ課題を持っている人がいることを認識する、②そういった人がどうその問題に向き合っているのか知る、ということです。誰しも、自分だけこんな問題を抱えていると感じると、孤独になりますし不安になります。しかし、たいていの悩みは先人が経験していることが多く、しかもそういった情報は書籍化されていることが多いです。

少しずれるかもしれないですが、そもそも問題に対して新しいインプットが入るだけでもストレスが減ります。問題が問題のままであるという状態は、「同じ思考をぐるぐる回している」状態だと解釈することもできます。これは自分の脳みそだけでは、もう突破口がない状態です。そこに対して、読書というのは他者の思考プロセスを疑似体験できるということ。なので、思いがけない突破口が見えたりします。全然関係のない本を読んでいてもこういったアナロジー的な解決というのはよく起こります。

趣味ではストレスそのものを別の作業で発散するという行為かと思いますが、読書は直接的な処方箋になりえます。つまり、新たなストレスへの予防(スキル強化)と、治療(ストレス発散)になるという点でやはり読書というのは効果的なのです。

 

読書を習慣にするために読みたい書籍

読書を習慣にするためには、以上のように読書をすることが人生の役に立ちそうだと心底理解している必要があるかと思います。それを助けてくれる本を4冊紹介したいと思います。選書の仕方や、効果的な読書術についてもこれらを一通り読んでおけば、長い読書人生にそれこそ複利で効いてくると思いますので、おすすめです。

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