読書家へのきっかけをくれた愛すべき一冊(参考書籍:遅読家のための読書術)
なぜ読んだか
こちらは製薬会社から現在の医療介護ベンチャーに転職したタイミングで、それまであまりにも本を読まなった経緯から、読書に向き合うために購入。
3年前の当時の僕は、ビジネス的な知見の圧倒的な不足により、メンタル的にやられていた部分もありましたが(今となれば重要な経験)、本書を読んで「これならできる」と勇気付けられた一冊です。
遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
こんな方にオススメ
▶︎ 丁寧に本を読みすぎて、1冊読むのに数日かかる人
▶︎ 本をリスペクトしすぎている人・高尚なものだと思いすぎている人
▶︎ 読書を習慣にしたい人
どうだったか
まず、自分に影響を与えた本を、久しぶりに読んでみる行為自体が良いと思いました。
なぜなら、
1)めちゃくちゃ覚えていて、実際に行動にまで影響を与えている部分、 と
2)全然覚えていないけど、なんとなく考え方としては自分にインストールされている部分(行動はしてない)
に綺麗に分かれていることに気づいたからです。
そもそも、学びのステップを考えた時に、読書という行為は、単に1段階目が終了しただけで、始まりのステップだと言えます。
だからこそ読書によるインプットは重要なのだと思いますが、その後の行動プロセスがセットになって初めて意味がでてくると考えます。
■学びのステップ
知る → わかる → 行動する → 続ける → できる
つまり、読書を通してその内容から、10%でも1%でもこの学びのステップが進んでいる要素があるのであれば、意味があるということになります。
※これは、本書でも、「前提」として取り上げられている主張になります(それを本書で身を以てわかりました)
今回は、その「学びのステップが進んだ内容」と「残念ながらインプットしただけでステップが進まなかった内容」がわかるように記述してきます。
学びにつながった部分
僕はこの本を読んでから、読書に対して
1)わからん部分はわからんまま読む
2)「おっ」と思った部分はとりあえずメモる
という姿勢を身につけて、圧倒的に読書量が増えました。
※増えたからどうした、という話もあるかと思いますが、少なくとも読んでないことから比べてると知的戦闘力はあがっていると思います
その学びにつながったのは、下記の主張が非常に説得力のある気づきとなったからです。(下記、すべて本書より抜粋)
じっくり読み込んでも「忘れること」は忘れる
おそらく大半の人は、本を1回読んだくらいで内容を完璧にインプット→記憶するなんてできないはず。
とはいえ、ここでガックリくる必要はありません。「頭に入ってないことのほうが多い」ということは、裏を返せば、「忘れていないものの中に、自分にとって大切な部分が凝縮されている」ということだからです。
「100%をうつしとる」から「1%にめぐり合う」へ
読書の本当の価値は、書かれていることの「100%をうつしる」ことはなく、価値を感じられるような「1%に出会う」ことにあります。
「たった1回の読書」に期待しすぎなのでは?
1冊を深く読むのではなく、たくさんの本から「小さなかけら」を集めて、「大きなかたまり」を作っていく。それが遅読家の人に決定的にかけている要素なのです。
上記が、僕にとっては本書から自分のものとなった1%の部分となりました。
そして、本書では、その1%だけはストックしておくことを推奨されております。
「1ライン・エッセンス」という方法で、やり方は非常に簡単です。
本を読みながら、引用リストをつくり、読了した後に再びリストに目を通したら、その中から「もっともすばらしいと思った引用」を1つだけ選ぶようにしましょう。
「詩文がこの本を読んだ価値のすべては、この1行に集約されている」といえるような部分です。
いかがでしょうか。
めちゃくちゃ簡単で、「続きやすい」という学びのステップが進みやすい素晴らしい方法だと思います。
ちなみに僕はこの「手書きでメモる」方法を3年間実践しましたが最近になって「やっぱりもっと楽な方がいいな」、と思い、本を読みながら引用リストをつくるという作業は辞め、とにかくやたらと本にメモしながら「1ラインエッセンス」候補に印をつけ、その内容を読了後にさらに絞り、ストックした方がいい部分をevernoteに転記するという方法をとっております。
本書でも「手書き」か「タイピング」かの議論について、
あえて手書きにすることで「ここってわざわざ書き写すところだろうか?」と考えるきっかけを作っておくのです。タイピングだと、つい「あれもこれも」で引用したくなり、リストが膨れ上がりかねません
と触れておりますが、個人的にはタイピングもくそめんどくさい故に結局エッセンスは絞られますので、このまま続けたいと思ってます。
学びにつながらなかったけど、改めていいなと思った部分
1冊からはエッセンスだけ抽出し、多くの本を読んでそのエッセンスを掛け合わせていくことで、読書から得られものはより多くなっていく、ということですが、そのためにより求められるのは「1冊をより早く読了すること」になります。
僕は、ここは正直あまりこだわっていなかったのですが、以下は「確かにもう一度意識してやってもいいかもしれん」と思ったのでメモしておきます。
流し読みのための具体的なテクニック
「読み飛ばしていい箇所」を見つける時の基本的な目印として、次の3つを活用しています。
①商品差別化のために挿入された「著者の自分語り」
②理論や主張を裏付ける「個別の事例・体験談」
③期待・危機感を煽る「過剰すぎる表現」
ただ、②は注意が必要だと思っていて、実例を通してようやく理解できるような主張の場合は、安易に読みとばすことはさけなければなりません。
また、下記も取り入れた方が良いなと思います。
ポイントとしては、1冊か2冊くらいは「ちょっと読む気がしないくらいの本」を入れるようにすることです。いかにも自分が好きそうな本ばかり本ばかり読んでいると、それはそれでマンネリ化してきます。
むしろ、これまで関心がなかったはずの本に感動するという体験こそが、読書の醍醐味の一つではないでしょうか?そうやって、自分の興味の範囲をどんどん広げていけるような仕組みを「本選び」の中に入れておくのです。
自分が手に取る本とは、何かしらの課題意識や疑問点などにその本が少しでも触れていそうな気がするから なので、いまいちピンとはきておりませんが、食わず嫌いしないで読んでみようということだと思います。
本ブログを読んでいただいた素敵な皆さんも、「あまり期待していなかったけどよかった本」や「あえてずらしにいったけどよかった本」などがあれば、教えていただければ幸いです。
最後に
やはり本書は良書だと思いました。
本を閉じて「さぁ、今からやってみよう」と思える本はそうありません。
せっかく僕もブログを始めたのですから、「行動を少しでも変える」ことができるような発信をしていきたいと思います。
今回も最後まで目を通していただきまして、ありがとうございます。
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遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣
- 作者: 印南敦史
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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